お口の健康コラム

2019.09.03

歯科におけるフッ素(フッ化物)の有効性①

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最近の歯科医療、特に予防歯科の分野でフッ化物は大変有効な物質と治療や歯磨剤などに使われて重宝されています。

今回はフッ素の有効性や、効率の良いフッ素の使用方法についてお話したいと思います。


■フッ素(フッ化物)とは?

正式にはフッ素とは元素を意味します。虫歯予防で使用されるものは「フッ化物」といいます。
フッ素は自然界のありとあらゆるものに存在し、私たちは食品などからも日常的に摂取しています。
虫歯予防で使用される代表的なフッ化ナトリウム等は天然の岩石より精製されるもので、食品に含まれるそれとなんら変わりはありません。
体内に摂取されたフッ化物は速やかに排出され、軟組織(内蔵など)に蓄積されることはありませんが 骨に移行して蓄積されます。
成長期の子供には骨だけでなく形成中の歯にも移行します。


■口の中でのフッ素の働き

歯周囲のフッ化物濃度が0.05~0.1ppm以上のレベルであれば歯表面のエナメル質にミネラルの沈着を促進し、脱灰した組織を修復します。
また、プラークに取り込まれたフッ化物は細菌の酸の生成を抑制します。

歯科におけるフッ素(フッ化物)の有効性②

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フッ化物の効果を高める為には?


■フッ化物入り歯磨剤を使用
・口腔内でフッ化物が分散しやすいソフトペーストを使用する
・長時間フッ化物を口腔内に留めておくために歯磨剤使用後の洗口回数を少なくする
・う蝕が発生しやすい「毎食後」「就寝前」に使用する

ダブルブラッシング法のすすめ


■歯面塗布
定期検診時などにおこないます。歯磨剤に含まれるおよそ10倍の濃度のフッ化物を専門衛生士により効果的かつ安全に塗布します。年2~3回程度の歯科医院でのフッ素塗布が効果的です。


■フッ化物洗口
フッ化物洗口は簡単かつ短時間に実施できるう蝕予防法です。市販の薬剤を使用し洗口して吐き出します。ただし、ブクブクうがいのできない幼児には使用できません。正しいブラッシングや歯面塗布と組み合わせるとう蝕リスクを大幅に軽減できます。

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