幼稚園や小学校の歯科検診で「虫歯があります。」と言われたことがありますか?近年、虫歯予防の意識の高まりから 子供の虫歯の数は減りつつありますが、6歳児までの有病者率は78%と高い水準にあるのが現状です。
そこで今回は小児の虫歯予防の為に当医院が実施しているフッ素塗布・予防充填(シーラント)についてご紹介いたします。
予防歯科②
2019.09.03
小児の虫歯予防~フッ素塗布・予防充填(シーラント)~
フッ素(フッ化物)塗布
最近では幼児の歯科検診時にフッ素(フッ化物、以下同義語とします)塗布を行なっている自治体もあるように、小児のフッ素塗布は一般的になっています。フッ素(フッ化物)は最近ではほとんどの市販の歯磨剤にも含まれていて、虫歯予防の代表的な物質として知られています。歯質の未成熟な幼児期には歯の石灰化を促進して、歯質を強化する大変重要な役割を果たします。
フッ素による歯質強化を、より効果的に行なうには 毎日のフッ素入り歯磨剤によるブラッシングに加えて 年2~3回程度の歯科医院でのフッ素塗布が効果的です。歯磨剤に含まれるおよそ10倍の濃度のフッ化物を専門衛生士により効果的かつ安全に塗布します。定期検診毎のフッ素塗布と毎日の正しいブラッシングの相乗効果により虫歯のリスクも軽減されます。
予防充填(シーラント)
予防充填(以下シーラント)とは主に臼歯の咬合面で歯ブラシのとどかないような細い溝を、歯科用の特殊なプラスチックで塞ぐことにより、食べ物や、プラークの進入を防ぐ方法です。このプラスチックにもフッ化物が含まれています。
若年者、特に永久歯の萌出が完了する中学生位までは、う蝕感受性の高い時期です。萌出途中の歯はプラークが溜まりやすく、萌出後3~4年は歯芽自体が未成熟な状態にあります。この間は特に今回紹介したような”う蝕に対するリスクマネージメント”が必要になります。